僕の中学受験:⑤/9 積みあがるノートの自信
(続き)
8. 積みあがるノートの自信
ひたすらに勉強をした。ひたすらに復習をした。どんどん、ノートが積みあがる。
当時、僕は「マルゴノート」を愛用していました。小学生にしては渋いと思いますが、紙に透かしが入っているのが格好良く思え、また紙が糊付けではなく糸で縫ってあるのも好きでした。
このノートがどんどん積み重なっていく。そして、「積み重なって見える化された勉強量」を毎日確認し、ひたすら努力しました。
夏休み前の塾の試験結果が出た後、塾の担任に呼ばれました。
「よく頑張ったな。今回の試験で、君は△△クラスだ。」
4つあるクラスのうち、上から2番目です。ついに最下位クラスから這い上がりました。呆然とするほど嬉しかったのを覚えています。今から思えば、成績だけではなくて向上心や競争心といったそういったソフトな部分も含めて、上のクラスに進ませたほうが良いと判断してくれたのかもしれません。
9. 四谷大塚の日曜テスト準会員に合格
そして、この頃。憧れだった、四谷大塚の日曜テスト準会員に合格しました。当時の日曜テストは、「正会員」(=御三家を目指すような首都圏の最優秀層)と、「準会員」に分かれていました。僕の記憶が確かならば、「準会員」にならなければ、日曜テストすら受けられなかったはず。
そして、四谷大塚の準会員になると、手帳がもらえました。茶色のビニールに入った準会員証。当時の僕には、この会員証を持っていることが何よりのステイタスで、毎日持ち歩き、握り締め、辛いことがあれば見つめ、自分を叱咤激励しました。
四谷大塚の校歌も、なんども口ずさんでいたら、覚えてしまいました。
「風だ光だ明るい窓だ~」
今でも歌うことができます。(日曜教室で流れているのは聞いたことが無い)
毎週日曜日、茗荷谷の拓殖大学の会場まで、丸の内線に一人で乗って試験を受けにいきます。そして、試験を終了し、帰宅すると、前の週に受けた日曜テストが郵送で返却されていました。
僕はその封筒をトイレに持ち込み、便座に座りながら厳かに封を開け、目をつぶりながら深呼吸をして薄目で、自分の偏差値を見る。そこにある「数字」が自分の全てであるような気がして、60を超えてくると、脳内麻薬が大量に分泌されるのが分かるくらいに興奮し、そして出来栄えが良くないと、成績優秀者リスト(B4の長い紙だった)を見て、「なんでこいつらは、こんなに勉強ができるのだろう?」と反省。
ある日曜日の午後、いつものようにトイレで神聖な儀式を執り行っていたら、これまでに無いくらい良い偏差値だった。まさか、、、と思って、成績優秀者リストを見たら、
片隅に自分の名前が黒々と印刷
されていた。え?これ、誰?
俺?
頭の中が真っ白になる。そして、じわじわと込み上げてくる悦び。
小5の3月から開始して、4ヶ月。当時の「正会員」の神童たちからしたら、「準会員」なんざ敵でもなかったのかもしれないけど、僕はこの小さいな、いや僕にとっては壮大な成功体験を手に、ますます頑張ることにしました。
そう、そして、それは極度の睡眠不足の世界への突入を意味したのでした。
(続く)
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