小1/回顧:小1からサピックスに通塾する意味があるか?
2016年12月11日(日)、0600-1000で筋トレ中。僕は、コーヒーを飲みながら今年の反省中。
来年の4月から小1サピックスに通塾される方は、年末くらいから検討をされる方が多いのだろうと予想します。しかし、インターネットで情報を探しても、断片的な情報や不確かな情報(=情報ソースが不明なもの)はありますが、「Factとしての数字」や「体系的な分析」については、なかなか見つからないと思います。
これには理由があり、①公開するメリットが塾に無い、②通塾者にも無い(ライバルを増やすことになるので)、③そもそも体系的に把握している人が少ない(というか、できない)、からだと僕は認識しています。
しかし、娘と僕のこのブログは2022年4月に読み返す反省録ということもあり、上記③の限界があるものの、僕が現時点で持っている仮説も含めて整理しておきます。結果として、来年2017年に小1からの通塾を検討されている方の参考になれば幸いです。
1. Fact
(1)そもそもサピックスの校舎は何校あるのか?
首都圏には全部で43校舎が存在します。
(2)そもそもサピックスの小6での通塾者の人数は?
2017年2月受験組で、5,209名です。校舎数が生徒確保のボトルネックになっているので、2022年2月受験組の場合、今後サピックスが市場シェアを伸ばしたとしても、物理的な限界が6,000名程度です。
(3)今、小1から通塾している人は何人いるのか?
2016年10月時点で、770名です。尚、小1の4月時点からの推移は以下の通りです。
①5月確認テスト:616名
②7月組分けテスト:885名(+269名)
③10月確認テスト:770名(▲115名)
(※2022年1月のサピックス母集団予想6,000名の13%に相当)
尚、上記②組分けテストは外部受験生を含むので、サピックスの組分けテストを受験したもの、入室しなかった人が115名程度いた、ということを意味する模様です。
このデータが大事なのは、将来サピックスで受験する方の13%程度の方が、小1からの通塾を選択しているということです。
(4)小1でも入塾するタイミングは?
年間を通して、大半の方が4月(=小1のはじめ)から開始され、夏休み後に616名→770名に増加しています。しかし、大半が4月から通塾開始されていると理解して良いと思います。
尚、校舎によっては小1の4月開始で物理的な受け入れが満杯となり、以後入室できない校舎も存在します。よって、小1から通塾するならば、カリキュラムの観点からも「途中」という選択肢は考えないほうが無難です。
(5)小1の時間
毎週1.5時間です。校舎により時間割は異なるようです。
(6)小1の授業料
17,800円/月です。夏期講習は18,360円でした。尚、2年生からは18,360円になります。
(7)テストってどれだけあるの?
小1の間は4回です。
①5月確認テスト:4~5月のテキストから出題。クラス昇降は+/-1。
②7月組分けテスト:範囲の制限無し。クラス昇降は無制限。
③10月確認テスト:8月から10月のテキストから出題。クラス昇降は+/-1。
④1月組分けテスト:範囲の制限無し。クラス昇降は無制限(娘はまだ未受験)。
(8)校舎別に小1のクラスは何クラスくらいあるの?
全43校舎において、3~5クラスが多いようです。
(9)クラスの名前は?
クラスのことを「コース」と呼びますが、クラスでも通じます。下から順に、A→B→C→D→E→(つづく)、となります。小1ではαの設定はありません。
(10)各クラスの人数は?
10~15名です。校舎によって異なるようですが、教室の机の数は最大でも20程度です。
(11)テキストは?
デイリーサピックスというB4で15枚(つまり30ページ程度)の冊子です。算数も国語もおなじサイズ。
2. 僕の主観
結論から示しますが、「親として子供が小1から通塾しないことに少しでも不安があるならば、通った方が親としての精神衛生上も良いし、子供の学習面の問題点もリトマス試験紙でモニタリングできるので、良い結果が出る可能性が高い」と思います。
(1)小1から通塾するデメリット
結論として、デメリットや弊害は特に存在しないと思います。
そもそも、週に1回の通塾、しかも1.5時間しかありません。密度的に弊害が出るべくもありません。尚、本屋に行って低学年向けの受験勉強解説本を読むと、「低学年からの通塾は顧客囲い込み戦略にすぎず内容的にも意味が無い」と、断言する専門家が多いのですが、僕の視点でみるとこれら専門家は脳死状態にあるか、またはご自身のビジネスにつながるサービスを展開したい意図がありますので、僕は華麗にスルーしています。
(2)小1から通塾するメリット
結論として、メリットは保護者がどうサピックスを使うか、によります。漫然と通塾するだけでも意味があるとは思いますが、僕のサピックスの使い方は以下の通りです。
①海外転勤リスクを軽減する。小1から通塾開始しておけば、小2や小3あたりで海外転勤になってもサピックスの通信教育系を使いこなすために必要なノウハウを、獲得できると考えたことも通塾の動機でした。実際、4月以後、約8か月通塾することで、サピックスの利用法がなんとなく分かりました。
②定期的なテストでリトマス試験紙として使う。小1からサピックスに通塾する母集団の中での、娘の立ち位置を、自然体で把握することができます。実際、2016年3月にサピックスの入室試験で偏差値42をとらなければ、これほど危機感をもった8か月を過ごすことはありえませんでした。あのリトマス試験紙があったからこそ、今の娘がおります。
漠然と、「まあ、うちの子どもは読書もしているし、公文も通っているから大丈夫だろう」と考えていると、とても痛いしっぺ返しをうける可能性を抱えている、と考えるべきです。問題の所在に早いうちに気が付けば、十分に対応も可能ですが、小3の2月(=小4からの入室試験)で問題に気が付いたら何が起こるのか。。。僕は考えたくもありません。
通塾するかどうかは別として、入室試験なりは定期的に受けて、子供の立ち位置を把握することは意味があると思います。大人の、定期的な健康診断と同じですね。
③娘に見えるライバルを創出する。我が家は「サピックス」と「公文」しか習い事はしていません。このうち公文は、現在の教室ではぶっちぎりで進んでおりライバルが不在。しかし、サピックスの最上位クラスは、頑張っている同学年が約15名おり、休み時間がないからお互いがおしゃべりする時間はないようですが、それでも顔見知りになるようです。娘は最下位クラスから、最上位クラスまで経験しましたが、クラスの雰囲気や議論の活発さは、大きく異なるとのことでした。
④試験の勝ち負けを早期に娘に認識させる。「低学年に対して競争原理を取り入れるのは精神的にもまだ早い」とする専門家の方も多いですが、彼らは完全に脳死していますので華麗にスルーしましょう。子どもほど、かけっこや縄跳びを通じて、楽しさとしての競争が大好きな人種はいないと僕は考えます。つまり、良い意味での競争意識、勝った時の喜び、負けた時の悔しさ、これをうまく取り入れれば良いと考えます。
⑤国語長文読解力がつく。国語テキストが素晴らしいので長文読解問題の実力を構築させる。国語が素晴らしいです。とにかく素晴らしい。
(3)サピックスがいまいちな点
他の塾は知りませんので相対評価ができません。よって、以下情報は精度が低いと考えますのでご注意ください。
①算数テキストの内容の是非。まだ小1ですと計算を伴うものではないので、クイズ系が中心。しかし、これは言い換えれば、思考系強化につながるのかもしれません。そもそも、サピックスのシラバスを読むと、小1は「数の持つおもしろさや不思議さを知り、算数への興味を引き出す」なので、内容が甘いのは致し方なし。
②筋トレとしての絶対量が足りない。「算数基礎トレーニング」や「デイリーサピックス」だけで計算ができるようはなりませんし、国語の漢字も同様です。公文などの他の教材を活用して、演習量としての絶対量は他でカバーする必要があります(除く、一部の天才たち)。サピックスだけ通学していれば大丈夫、とは思わないほうが無難です(除く、一部の天才たち)。
・・・以上、自分用の反省録としてメモしておきます。他の方の参考にもなれば嬉しく思います☆
★この記事エントリー時点の状況:
①サピックス:小1最上位クラス、②公文算数:E教材(=小5)、③公文国語:CII教材(=小3後半)、④漢字検定:8級(=小3)合格済(2016年11月受検)。
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