僕の遊び:2016-2017狩猟/6回目/コガモ1、ヒヨドリ4、カワセミの観察
2016年12月29日(木)、0400-1300。
僕の猟友、娘、僕の三人で、狩猟に出かけてきました。
娘を猟場に連れ出すのは、今回で2回目です(前回は2年前の保育園年長)。氷が張る寒い早朝、日本の里山を徒歩で巡り、鳥類をはじめとした生き物の営みを観察するのは大人と子供の関係なく、実にたのしいものです。
猟果としては、僕は、コガモ1(メス)、ヒヨドリ4。猟友は、コガモ1(メス)、キジバト1。娘は、カワセミの観察1。
(1)朝一の猟友の活躍
猟友:「あそこに、コガモの群れがいるよ。(指さす)」
娘:「え?どこ?(スワロフスキー双眼鏡で見る)」
猟友:「あそこの川面。(同じく、猟友もスワロフスキー双眼鏡のオーナーなので、見る)」
娘:「あ、いたね!」
猟友:「では撃つよ。(ゆっくりと動いて移動し射撃体勢に入り)パンッ!」
僕:「(僕の双眼鏡で見て)ヒット!トンコロに近い。朝一の30m超射撃でトンコロはすごいな!(※トンコロ=即死)僕がこちら側で目印になるから、回収がんばれ!」
娘:「おじさん、すごい!パチパチ!(娘は猟友が川岸のヤブに分け入り、川面に浮かぶコガモを回収する様子を見て、興奮していました)」
猟友:「さて、回収した。このあとは、カモは腸を抜くんだよ。一緒に見てみる?」
娘:「うんっ!」
猟友はナイフを取り出し、コガモの肛門付近の羽を少し毟ったうえで、ナイフで切れ目を入れて、指を突っ込んで腸を取り出す。カモの体温は高いので、腹腔から湯気が立ち上る。
(2)僕もコガモをゲット
娘:「次は、パパもコガモを獲らないとね!」
ということでプレッシャーが高まる中、カモに気配を察しられて逃げられること数回。そのうち、良い射撃機会に恵まれ射撃してヒット。血を流しながら、川面をくるくる回っている。
娘:「あ、まだ生きてる!にげられちゃう!」
猟友:「こういうときは、止め矢、といって、二の矢、つまり二発目で息の根を止めてあげるんだよ。苦しむとかわいそうだから。」
僕は銃をセットし、狙いを定めて射撃。コガモの頭を撃ちぬき、コガモは動かなくなる。
娘:「あっ!コガモが川に流され始めた!はやくはやく!」
しかし、コガモは、どんぶらこっこと流されていく。下流に移動して回収を試みるも、カモの回収道具の射程に入らず苦戦。対岸にながれそうになった瞬間に、猟友が回収してくれました。
娘:「おじさん、すごい!」
さーて、カモの腸を抜こう。
僕:「(娘にナイフを渡して)はい、おなかを切って。」
娘:「え、どうやってやるの?」
僕:「では、一緒に切ろう。」
そのあと、
僕:「(娘にラテックス手袋を渡して)これつけて。腸抜いて。」
娘:「えー、どうやってやるの?」
僕:「まずは人差し指を、おなかの中につっこんでごらん。」
娘:「(こわごわとつっこんで)あ!中って温かいね!」
僕:「さっきまで生きていたからね。この温かさを知っておいてね。さて、やっぱり、腸は僕が抜くからいいや。」
猟友:「腸を抜くときにきをつけないと、腸が切れちゃうから、確かに小1にはちょっと難しいかもね。」
(3)カワセミを見つけよう
本日の隠れたテーマの一つが、娘に自然環境で生息しているカワセミの生の姿を観察してもらうこと。(※都内の池などでも観察可能ですが、娘には自然環境でたくましく生きているカワセミを見てほしかった)
カワセミはとても小さい(=スズメくらい)し、また動きが非常に早い。とはいえ、あの美しいコバルトブルーは冬の日本の里山では異色の存在なので、川面近くを水平に飛行するカワセミは、バードウォッチングやハンティングに慣れた眼ならば、捕捉することは容易です。
しかし、小1の娘には、これが難しい!
僕:「あ、いまカワセミが通ったじゃん!見た?」
娘:「え?どこどこ?」
猟友:「今、あそこに止まってるよ。」
しかし、発見できず。肉眼で場所を特定できなければ、双眼鏡に導入することもできません(※導入:双眼鏡の視野に捉えること)。
4回チャンスがありましたが、娘はことごとく逃し、残念。
川を離れる直前、最後に猟友が川面をちらりと見て、
猟友:「あ、あそこにカワセミが留まっているよ。」
と発見。5回目の観察機会。今度は娘も肉眼で捕捉し、スワロフスキー双眼鏡を構えて、導入に成功。ピントを合わせたら、
娘:「うわ~。。。綺麗。。。水色も素敵だけど、おなかの茶色も素敵。クチバシは長いんだねえ。じっとして枝に留まっているね。綺麗だなあ。。。」
ということで、しばしカワセミの観察に没頭しました。
(4)ヒヨドリは頭から落ちる
コガモをゲットし、カワセミの観察にも成功したので、小さい山に移動。
猟友:「ヒヨドリがどこに集まるかわかる?」
娘:「餌があるところ。」
僕:「この時期は、センダンの実が熟するんだよね。その熟した実を食べに、ヒヨドリが集まるんだ。」
猟友:「先々週、ここにきたときは、まだセンダンは熟していなかった。今日はどうだろうね。」
小山の道を三人で登り、視界が開けた畑の向こうにあるセンダンの木に、
娘:「すごい!ヒヨドリがたくさん集まっている!」
猟友と僕で相談し、待ち撃ちの場所を決め、お互いに配置につく。あとは、狙った木にきたヒヨドリをスコープで捉え、トリガーを引くだけとなります。
娘にもヒヨドリの生態を観察してもらいました。
娘:「ヒヨドリは3~5羽くらいで隊列を組んで飛ぶんだね。向こうの山から飛んできて、センダンの木には直接留まることなく、いったんはその裏にある竹林や林に隠れるんだね。そこで、周囲に危険が無いか観察したあと、センダンの木にうつり、そこで餌を食べるんだね!」
そこを、僕が狙う。
パンッ!
ヒヨドリに着弾すると、木の上からすとん、とヒヨドリが落ちる。これを繰り返す。
娘:「へ~、ヒヨドリって落ちるときは頭を下にして落ちるんだね。」
僕:「なんでだと思う?」
娘:「頭の方が重いからだと思う。」
立て続けに4羽を撃ち落とした後、なぜか3羽は外し、ヒヨドリもこなくなってきたのでここで狩猟は終了。
猟友はキジバトをゲットしていました。首から血が滴っている。
猟友:「まだ息があったから、頸動脈を切断したよ。ほら、キジバトの血って、すごい鮮やかな真っ赤でしょ。この赤色は、ピジョンブラッドといって、宝石のルビーの中でも最高級とされる色なんだ。」
娘:「綺麗な色だね。いいなー、キジバトおいしいんだよなー(物欲しげな目)。」
ここで狩猟はおしまい。猟友と僕の過去の経験から、1100を過ぎると猟果が乏しくなるので、切り上げておしまい。狩猟もタイムマネジメントが重要。
(5)ヒヨドリは実においしい
帰宅後、娘が夕方の筋トレをしている間、僕はヒヨドリを処理。
台所の流しに水をすこし流しながら、ヒヨドリの羽を毟ります。水を流しながらやらないと、羽、特にお腹あたりのダウンが飛んで部屋に漂います。羽を毟り、はさみで頭、足を落とし、キッチンペーパーで水分を取る。その後、ステンレストレーに寝かせて、外に出て、料理用バーナーで産毛を焼き切る。水道で洗い、焦げた羽毛を落とす。
娘:「ヒヨドリのおなかの中をみせて!」
とのリクエストがあったので、はさみで、まず尾脂腺を切り落とす。鳥の羽が雨をはじくのは、お尻(=肛門の下)にある器官から脂を出し、それをクチバシで羽に塗り付けているから。鳥も、けっこうな綺麗屋さんなのである。そして、はさみを肛門から首元まで、肋骨を割るかんじで切り開き、アジの開きのように開く。
娘:「これが心臓で、これが腸だね。そしてこれが砂肝。腸の中に何が入っているかな?」
開いてみると、緑色のセンダンの実。
娘:「やっぱり、センダンを食べているんだね!」
僕はたんたんとヒヨドリを処理し、水気をとったうえで、オーブンで焼く。
ヒヨドリの脂がのってきたので、じゅーじゅー、といいかんじ。
僕:「さーて、できたよ。「里山のヒヨドリのロースト」、召し上がれ。」
娘:「わーい♪(かぶりついて)おーいしー!やっぱり、ヒヨドリはおいしいなあー。もっと獲りたかったな~。(がりがり、ちゅーちゅー)」
冬の味覚、ジビエ。その中でも、ヒヨドリの右に出る存在は、そうそうありませんね。この味を知らずに死ぬのは勿体ない。
僕は某カルト系ワイナリーの2001年ミレジムのピノノワールとのマリアージュを堪能。
今日は楽しい一日でした。
・・・カモやキジバト、ヒヨドリといったジビエを自宅で見ることは、娘にとっては日常。しかし、フィールドに出て鳥類の生態を肉眼で見ることは、まだまだ非日常。もっと日本の里山に連れ出したいなあと思います。
実物を見よう。実体験を積もう。図鑑やテレビは、実物を思い出すための道具にすぎないから。
★現時点の取組状況:
①サピックス:小1最上位クラス【2016年7月組分けテストから】
②公文算数:F教材(=小6)【2016年12月16日に算数E終了テスト合格】
③公文国語:CII教材(=小3後半)【2016年11月11日に国語CI終了テスト合格】
④漢字検定:7級(=小4)【2016年11月6日受検で8級(=小3)に合格】
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