ヨンデミー:現役東大生開発の「AI司書」への取材(⑥「読書分野」で起業した理由)
2021年1月16日(土)。
「AI司書」サービスを展開するヨンデミーの代表取締役/笹沼颯太さん@東大経済学部3年への取材記事を、全9回で連載させて頂きます。中学受験→筑駒時代→東大経済学部でヨンデミーを起業→ヨンデミーで何を目指すのか、といった流れの連載になります。
⑥「読書分野」で起業した理由
笹沼さん:「まず、起業しようと思って読書分野を選んだわけではありません。いろいろと考えている中で、読書分野でやりたいことが見えてきて、これを自分の実感として世の中に広めるということを考えて、起業とかスタートアップという手段を選択しました。きっかけは、友達に誘われたビジネスモデルコンテストで読書分野の課題に気が付き、この分野を解決して、社会に実装したいと考えるようになったことです。」
戦記:「筑駒時代の経験が遠因となったのですか?」
笹沼さん:「ビジネスモデルのアイデアを精査するなかで、大学1-3年生で中学受験の国語の家庭教師をする中での経験が役に立ちました。複数のお子さんの家庭教師をしていたのですが、親御さんから、必ず聞かれることがあるんです。それは、「先生、昔どのような本を読んでいましたか?うちの子は本を読まないので困っているので、どうやったら本を読むようになるのですかね?」という質問なんです。これを友達に話をしたら、その友達も同じ質問をされた経験がありました。つまり、東大生家庭教師あるある、だったんです。そこで、私の筑駒時代の国語の先生の授業を思い出したんです。今は筑駒にはいらっしゃらないのですが、澤田英輔先生という方です。日本における読書教育の第一人者です。日本では、中学高校で読書を教える、なんていう授業は無いわけですよ。国語の授業は、切り抜かれた文章の一部を読んで記述を考えるものが主流です。海外では、読書を読書として扱い、その方法論などを教える授業がある、ということを教わりました。この実践分野で有名なのが、ナンシー・アトウェルという教育界のノーベル賞とされるグローバル・ティーチャー賞の受賞者です。このナンシー・アトウェルを研究しているのが、澤田先生でした。澤田先生が筑駒の自由な雰囲気の中で、私たち在校生にして頂いたことを、日本中に広めるためテクノロジーを使ってオンラインで実践できる形にしていったら、ヨンデミーの創業に辿り着きました。」
戦記:「考え始めてからヨンデミーを創業するまでに、ピボットってありましたか?」
笹沼さん:「ヨンデミーでは、ピボットらしいピボットは無いですね。ただ、最初は電子書籍を使いたかったです。紙の本ですと、子供と本屋、子供と図書館の距離って本当に大きいんですよ。わざわざ行かないじゃないですか。特に親御さんに読書習慣が無い場合、お子さんに「今から図書館に行け」なんて言う方はいらっしゃらないと思います。そこで電子書籍に注目したのですが、版権の都合上、実現出来ないことが早い段階で判明しました。ただ、その時に考えたアイデアは、紙ベースでも活きることが後で分かりました。」
戦記:「今、どういったチームで会社を運営されているのでしょうか?」
笹沼さん:「ヨンデミーは全部で10名程度です。私が代表取締役で、もう一人取締役がいます。CTOやデザイナーとかもいます。最初は、現役東大生かつ筑駒の同期、つまり澤田先生の授業を受けたメンバーで立ち上げました。最近は現役京大生や、社会人の方もジョインしています。」
(続く)
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語JI/上位10%【2020年12月8日から】
③算数:塾カリキュラムでオントラック
④語彙:パス単準2級+言葉ナビ下巻
⑤漢字:小5の深堀り中
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