小6/サピックス:サピックスという塾の理解(小1から小6の変化)
2021年4月29日(木・祝)。
小6サピックスライフが始まって、3カ月が終わろうとしています。
今この時点でサピックスと言う中学受験塾の特徴を振り返っておこうと思います。記憶はどんどん上書きされ、そして美化されていくので、タイムリーな記録が一番参考になると思います。もちろん、将来振り返った際に「あれは間違えていた」と思うこともあるのですが、それが出来るのは記録が残っているからです。娘は小1の2016年から、小6の2021年まで経験していますが、これもあと5年もたてば古い記録になることでしょう。
(1)全ての学年で共通すること
サピックスに所属する母集団の平均値のレベルが高い。
2016年の小1から一貫して、この傾向は変わらないと思います。問題は、なぜ母集団のレベルが高いのか?、なのですがこれが難しい。考えてみると、a)もともと腕に覚えがある小学生が集まる、b)サピックスの教育内容が良いから母集団のレベルが高い、のか。これはa)の寄与度が高いと思います。だとしたら、b)の効果ってどれほどなのでしょうかね?塾という事業を考えた場合、最初に「(あまり好きな言葉ではないが)地頭の良い生徒」を集めてしまえば、あとはその内部で競争させることで、絶対的には成長していくわけですし。また、b)であるとすると、小5の夏頃に物量についていけなくなり、転塾をする方が増えてくることを考えると、脱落する層が発生することで更に母集団の平均値は上がっていく、といったメカニズムが働いているように思います。
よく、ざっくり「サピックス偏差値+10=他大手塾偏差値」とされますが、これは本当だと思います。サピックスの偏差値表をみていると、偏差値50ラインが変なところにありますし。
(2)各学年の特徴
学年により、塾のカラーが激変します。各学年のステップを経験されている方は、驚くことが多いのではないでしょうか。
①小1~3
習い事の延長で楽しむ場所。週1回しかありません。学年相当の内容では、算数は思考力系(=初見で考えさせられる)であり、国語は記述力が求められるものの、まだまだ習い事の延長レベル。小3では理社はありますが、テストはありません。純粋にお楽しみの場。尚、「基礎は自宅学習で自力でやってよね」というスタンスなのですが、これに気が付かないと、我が家の小2時点のように悲惨なことになります。
②小4
4科目になり、週2回になります。①は「これって塾なの?」という雰囲気だったものが、いきなり「うん、これは塾だな」という雰囲気になります。不思議なのは、小6サピックスα上位クラスメンバーは、小4の最初くらいから、あまり変化が無さそうなことです。4科目になり物量が増えることは増えるのですが、まだ本格化していませんので、全部処理することが求められます。
③小5
週3回になります。サピックスが牙を剥き始めるか、、、というほどでもなく、小4の延長といったかんじで進みます。この時点でも、宿題は全て対応することが前提となるように思います。
④小6(まだ2~4月の3か月しか経験していませんが)
小1~5は単なる予行演習だったのだ、と気が付くほど「The サピックス」に変化します。テキストの内容、物量、そして同級生同士を競争させる仕組みが合理的なたえ、思わずため息が出るほどです。小1~5の予行演習は、「小6サピックスで鍛えられるのに必要な土台」を構築していたのだ、と考えると納得がいきます。
(3)保護者として注意すべきこと
以下において注意が必要です。
①「基礎」の定義にもよりますが、サピックスは基礎をやってくれません。やってくれない、というとサピックスがサボっているようなニュアンスがありますが、違います。以下に言い換えると分かりやすいかと思います。「サピックスに我が子を通塾させておくだけで、計算・漢字ができるようになり、また中学受験に必要な土台が構築される」ことは無い、ということです。保護者のスタンスとして大事なのは、「サピックスが求める問題に対応できるようにするために、我が子に何が足りないかを保護者として把握して家庭学習で強化、その上でサピックスという塾に送り出し、塾での滞在時間中に我が子に徹底的に考えてもらう」という事かなと思います。サピックスはあくまでも「(能動的に)修行する場」であり、「(受動的に)教わる場」ではない、という表現が良いかもしれません。うん、これの表現はしっくりきますね。
②実質的に先取りが求められること。「先取りをしておかないとついていけない」ということではありません。サピックスもそんなことは言っていませんし。しかし、現実として起きているのが、「サピックスの先頭集団は小1~5が暇で余裕があるので、家庭学習で各科目を進めていたら、結果としてどんどん先に進んでしまった」ということです。偏差値とは相対評価の指標ですから、学年+1年以上の先取りをしている層は、a)授業が復習になるので理解がより深まる、b)宿題がすぐに終わるので更に先取りが可能になる、c)特に算数において持てる論理ツールが多いので初見問題への対応力があがる、ことで、高い偏差値にシフトしていきます。となると、そういった層と競争をして偏差値を上げることを考えると、同じことをやらないといけないようになります。
③親による教材管理やスケジュール管理が必須であること。最近、娘が目標の成績に到達していたので本人へ任せる部分を増やしたら、いとも簡単に宿題サイクルが崩壊しました。娘がそこそこの成績であり、自律走行も可能な状態ですが、親業務の100%フルアウトソースは無理だった、というのが僕の反省です。小1~5で自律走行にシフトしていきつつも、親による全体マネジメントはまだ必要です。特に、「何を捨てるのか?」の判断は小6の本人には厳しいです。
・・・以上、つらつらと四谷大塚の第1回桜蔭本番レベルテストの待ち時間に書いてみました。あくまでも小6の4月時点での所感です。
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語JII/上位6%【2021年4月9日から】
ディスカッション
コメント一覧
まだ、コメントがありません