小6/歴史:「歴旅」さんとのコラボ (7) 2019年桜蔭中社会より 江戸時代の海外③
2021年9月27日(月)。
「歴旅-中学受験難関校へのぶらり旅-」さんに娘向けの家庭教師としてコンテンツを製作頂き、それを2022年組に開放するプロジェクトです。みんなで歴史に強くなりましょう!
しばらく前に歴旅さんと話をしてコンセプトを決めましたが、「学力の上限が存在しない開成・桜蔭・渋幕の合否を分ける社会の1問に特化」した形で分析頂くことにしています。
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■2019年桜蔭中社会
問17 下線部⑳に関連して、江戸時代の外国との関係について、内容に誤りがある文を次のあ~えから1つ選び、記号で答えなさい。
あ 徳川家康は日本船の海外渡航に際して朱印状を与えるなど積極的に貿易を進めたため、ルソンやカンボジア、シャムなどには日本人町が作られた。
い 徳川家康はポルトガル船の来航を禁じた後、オランダ商館を出島に移し、オランダとの交易を認めた。
う 幕府は、オランダ商館長が毎年のように提出していたオランダ風説書により、外国の情報を得ていた
え 江戸時代には、ペリーが来航するまで、オランダと琉球以外に正式な国交を結んだ国はなかった。
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=quote=
幕末になってアメリカが開国を迫ってくるときに、江戸幕府の役人は
「時にアメリカの南北戦争は落ち着きましたか。大陸横断鉄道はどこまで敷設できましたか」
と聞いて、アメリカ人をビビらせたそうです。
東の辺境にある島国で、どこまで情勢把握しているんだ!?という牽制ができていたのです。江戸時代全般を通して、一貫して鎖国してませんね(笑)幕末の役人が無能だったなんてことは本当になかった。むしろ超優秀で幕末の役人が、江戸幕府がなくなっても日本のために未来に向けて行われていた仕事がたくさんありました。
(中略)
ちょっとずれましたが、日本はこうした動向を、オランダ・清国から年1回は世界覇権情報をアップデートしていました。日本国内においては西欧外国語=オランダ語でした。しかし、幕末に世界に直面したときに英語シフトが起こっていることを知り、福沢諭吉は一気に英語シフトするのでした。しかし、当時の世の中の変化のスピードを考えると、これで十分最速と言えるでしょう。オランダ語やっていれば英語の方が簡単なので、すぐ習得したことでしょう。
=unquote=
アメリカに恫喝されて鎖国を解いたイメージが強いですが、少なくとも現場レベルでは優秀だったと僕も考えています(意思決定レベルになると疑問符はつくが)。
2020年7月に「小5/英語:初めての英和辞典を購入(アクシスジーニアス英和辞典)」に書いていますが、
「・・・そして、辞書を与える前に読んでもらったのが、吉村昭の『黒船』。日本初の本格的な英和辞書である『英和対訳袖珍辞書』(えいわたいやくしゅうちんじしょ、A Pocket Dictionary of the English and Japanese Language)を編纂した堀達之助の功績を知ってから、令和時代の最新の辞書を使いましょう。」
を読むと、幕府の官吏が優秀だったことが良く分かります。御三家・渋幕を目指す小5には、時の「通詞」(=実質外交官)になった気分でぜひ読んでもらいたい本です。
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語KI/上位5%【2021年8月6日から】
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