2022年中学受験本番:開成の追試設定からの類推

2022年01月(新中1)

2022年1月23日(日)。

 

・2022年1月21日:Yahoo「開成中「コロナで受験機会奪いたくない」 オミクロン株急拡大下の中学入試、追試や個別対応相次ぐ」

 

=quote=

コロナに感染したり、濃厚接触者となったりした受験生のために、入試の追加日程(追試)を設ける学校も出てきた。「御三家」の開成(東京都荒川区)は2月23日に追試を行う。石川勝也教頭は、追試を設けた理由について次のように話す。

 

「受験生は数年かけて準備をし、受験に備えています。その機会をコロナで奪ってはいけない。また、追試を設けないと、無理をして本試を受けに来る受験生もいるかもしれません。追試があれば、本試において他の受験生がコロナウイルスに罹患するリスクを下げることもできます。受験生を守る、社会的な責任もあると考えました」

=unquote=

 

流石開成ですね。

 

尚、「追試設定」については興味深いことが分かります。それは「試験問題の作成時間」です。

 

開成は2021年組にも追試をしていますが、2020年11月のダイヤモンドの記事にもある通り、「今回、追試は初めてのことですし、学校として大きな負担となりますので、校内でもさまざまな意見がありました」というのが実態だと思います。

 

以上記事及び学校運営の現場から、以下段取りで入試問題が作成されているのだろうな、と推測します。

 

①入試問題は、各科目の先生が個別に作成する。尚、各科目の先生は単独ではない。単独だとミスを発見できないから、複数であることは疑いようがない。特に「別解あり」は学校としても重大責任になるので、厳重にチェックされるはずである。とはいえ関与者が増えると情報漏洩のリスクが高まるので、恐らく2-3名のチームで作成していると思われる。そして教員同士でも入試問題に関する情報は厳秘とされる。

 

②各科目で作成された入試問題が、「入試問題作成室」のような組織に提出される。つまり、4科目を全て見ることができるのはこの組織の人間のみ。仕組みとしては「コカ・コーラの原材料の秘密を守る仕組み」や「一蘭のスープ」と同じかと。ここで問題のチェックがなされると思われる。

 

③印刷については「校内印刷」か「外部委託」かで別れる。受験者数が少ないと校内印刷だが、受験者数が多いと外部委託となる。桜蔭の手作り感満載(=科目によりフォントが異なる)の問題をみると、校内印刷と思われる。渋幕は確実に外部委託(印刷が綺麗)。ここの情報管理も大変でしょうね。

 

・・・これがコロナ前までの作成フローですが、複数回入試を実施する学校は問題のストックがありますが、1次しか実施しない場合、問題を複数作成することに慣れていないはず。開成は昨年から対応しているので組織として準備できているはずですが、1月のオミクロン感染拡大で追試設定せよ、と言われても対応できる学校はほぼないと思われます。

 

ぎりぎりできるとすると、「上記①のフェーズでボツになった作成問題を復活させて入試問題にする」かなと思いますが、受験者側でも対応困難です。すなわち、(a)「印刷は学校内の手作り感満載」になると思われますし(作成精度が低くなるので、問題は外部に公開されないと思われる)、(b) 2月下旬に追試を受けられるとしても「既に他校の入学金を全額振り込んでいる(かつ制服も作成開始している)」状態、(c) 2月下旬までモチベーションを維持するのは相当厳しい。

 

結論として、追試で合格するというのは厳しい道のりだと思います。

 

 

 

 

★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語KII/上位5%【2021年11月19日から】

 

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Posted by senki