スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (10) / 金沢大学附属中学校「外資系企業や外務省で必要になるTOEFLのスコアは東大在学中に頑張れば取れる」

2023年07月(中2)

2023年7月30日(日)。

 

Twitterでの「英語手遅れ問題」の議論をきっかけに、現役東大生への取材を再開しました。僕の資産運用益を原資として、スタディコーチに在籍する現役東大生に対して10個の質問を投げかける形式です。

 

 

・2023年5月21日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (1) / 兵庫県立大学附属「都会の進学校の生徒がどれだけ先取りで且つしっかりと勉強しているか」

 

・2023年5月28日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (2) / 桜蔭「周りの状況を気にしすぎている人は大学受験で失敗」

 

・2023年6月4日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (3) / 駒場東邦「中1の実力試験で50位以内の人の半数以上は大学受験でも結果を出していました」

 

・2023年6月11日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (4) / 栄東「大学受験では塾に通っていません、栄東のカリキュラムをフル活用しました」

 

・2023年6月25日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (5) / 聖光学院「鉄緑会などを使っているのは専ら理科三類志望の人たち」

 

・2023年7月2日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (6) / 福岡県立修猷館「大学受験で成功するのは、周囲の人より早めに受験勉強を始めた人」

 

・2023年7月9日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (7) / 武蔵「学校で塾の内職をしていた人は、あまり結果を出せていなかったイメージ」

 

・2023年7月15日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (8) / 桐蔭学園「鉄緑はどちらかというと自習室目的で塾に通う人がうまくいっていた印象」

 

・2023年7月23日:スタディコーチ:現役東大生への取材 2023年版 (9) / 大阪明星学園「東大は英語で勝負が決まります」

 

本日は10回目の取材です。

 

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戦記:「早速ですが、①中学受験での塾、進学先(出身校)、大学受験での塾、東大受験での科類を教えて下さい。」

 

コーチ:「現在、東京大学医学部健康総合科学科4年に所属しています。塾としては、公文と能力開発センターを経て、金沢大学附属中学校。そして、東進、東大セミナー、鉄緑会個別指導センターを経て、東大理2に合格しています。」

 

戦記:「②出身校で大学受験で結果を出せた人に共通する特徴を教えて下さい。」

 

コーチ:「毎日コツコツと勉強を頑張っていた人ですね。定期テストも手を抜かず、どの教科でも高得点を取っていた人が東大や医学部に現役で合格していったイメージです。」

 

戦記:「③出身校で大学受験で結果を出せなかった(と思われる)人に共通する特徴を教えて下さい。」

 

コーチ:「実力テストだけ良い点を取る人、は苦労したと思います。はい、私がそうですので。。」

 

戦記:「なるほど。。④出身校内で、学力の差が開く時期はいつでしたか。」

 

コーチ:「高2の後期です。それまでは、みんな初めて学習する教科もあるので横並びなのです。しかし、分からないまま先に進んだ人と、自分で演習を積んで身に着けた人の差が、高2の終わりくらいで出てきた気がします。」

 

戦記:「⑤出身校内での成績で中学時代に下位25%に該当した同級生は、どのような大学受験結果になりましたか。」

 

コーチ:「私が知る限りでは、予備校、医学部予備校、専門学校へ行くか、あるいは推薦でMARCHなどの私立、地元の公立大学でした。」

 

戦記:「⑥鉄緑会などの大学受験塾をうまく活用できた人と、できなかった人の違いはなんでしたか。」

 

コーチ:「鉄緑なら鉄緑の教材をやりこなせるかどうか。これに尽きます。私は塾を掛け持ちしたせいで教材がたくさんありすぎて、演習がどれも中途半端になってしまいました。これが反省です。」

 

戦記:「⑦最近、「中1の1学期期末テスト(ないしは3学期末時点)の成績が、大学受験の結果を占う」という説があります。コーチの考えを教えて下さい。」

 

コーチ:「一理あると思います。ただ気を付けるべきなのは、その成績が、勉強をどれだけした成果なのかということです。私は中1から高1の終わりまでは全教科学年で1番成績が良かったのですが、高校に入ってから勉強をさぼってしまい、最終的には苦手科目の数学では学年平均くらいになり、東大合格も危うくなってしまっていました。思えば、中学の内容は小学校ですべて履修していたので高得点を取れて当たり前だった(※)のですが、もう勉強しなくても大丈夫だと思い込んでしまったのがまずかったです。順位は良くはありましたが、満点を取ることはあまりなかったので、そこで気づくことができたかもしれません。たとえ良い成績であっても安心せずに、小さな異変に気付く必要性があると思います。」

 

(※戦記注:東大生に取材していると多いのが、この種の「普通ではない当たり前」。本人たちにとっての当たり前の水準は、こういう瞬間に表出化されることに、読み手としては注意が必要である。)

 

戦記:「⑧最近、「英語は小学生時代から開始しないと、東大や国公立医学部受験に間に合わない(英語先取りしている人が有利だから)」という説があります。コーチの考えを教えて下さい。」

 

コーチ:「その通りだと思います。英語に苦手意識があるとずっと引きずってしまうので、そうならないように親御さんは気を付けるべきだと思います。つまり、少しは英語を読める状態で中学校に入学する必要があると思います。」

 

戦記:「⑨東大入学時点で大学受験レベルをはるかに凌駕する英語力を持つ学生はどれくらいの割合でいましたか。また、その英語力によって東大卒業後の進路が有利になるとお考えですか。」

 

コーチ:「ご指摘の英語ができる層は、要するに教養英語G1の人だと思うので、2割くらいでしょうか。羨ましいような気はしますが、外資系企業や外務省で必要になるTOEFLのスコアは東大在学中に頑張れば取れるので、あまり関係ない気もします。」

 

戦記:「⑩中学受験で燃え尽きてしまう事例も増加しています。コーチングはこのようなリスクを回避しうるものでしょうか。コーチの考えを教えて下さい。」

 

コーチ:「勉強が楽しい!、という感覚を持てていれば燃え尽きないと思います。塾だろうがコーチングだろうが、知ること、出来るようになること、成績があがることへの喜び感じられるような指導が必要だと思います。」

 

(以上)

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Posted by senki