スタディアップ:「時事問題ターゲット2022」 vs. 「サピックス重大ニュース2022」
2021年12月5日(日)。
小6中学受験生の総仕上げとなる、時事問題。昨年は以下分析をしました。
・2020年12月6日:スタディアップ:「時事問題ターゲット2021」 vs. 「サピックス重大ニュース2021」
今年の分析結果は、以下の通りです。
(1)ページ数
①スタディアップ「時事問題ターゲット2021→2022」:37→30ページ
②サピックス「重大ニュース2021→2022」:157→173ページ
真逆の進化を遂げています。昨年対比で、スタディアップが分量を37→30ページに減量しているのに対して、サピックスは157→173ページと増やしています。この対比が実に面白い。サピックスは成績上位層向けの塾であることが、よく分かります。
どちらも同じA4サイズですが、ページ数にこれだけの違いがあります。サピックスは膨大な情報量で文字も細かい。スタディアップは、文字も大きく試験に出る問題を絞っています。スタディアップは実質的に前半のp.8-18が問題なのですが、わずか11ページです。後半は繰り返し書けるように、前半戦の問題を空欄にしているスタイルは昨年から変わらず。
(2)重さ
①スタディアップ「時事問題ターゲット2021→2022」:124→101g
②サピックス「重大ニュース2021→2022」:497→529g
昨年比でスタディアップは減量し、サピックスは増量しています。上記(1)も考えると、スタディアップとサピックスの情報量の差は、昨年の1:10から、更に拡大しています。スタディアップは「出題される問題の予想(且つ、受験生ならば絶対に落としてはいけないものに絞っている)」であるのに対して、サピックスは「網羅的な辞書」と言う印象です。
(3)形式
①スタディアップ「時事問題ターゲット2021→2022」:問題形式に特化
②サピックス「重大ニュース2021→2022」:詳細解説と思考力系問題
どちらも形式は昨年から変わっていません。たっぷり時間があり、時事の読み物として読むならばサピックスが良いと思います。しかし、そんな優雅な時間は無く、残り少ない時間で社会の時事問題での得点力を効率的に上げたい、と思う人は、少なくともサピックスのテキストをやるのは賢明ではありませんね。時間切れになるか、消化不足になると思います。スタディアップは、拍子抜けするくらい、問題が選抜されています。
(4)内容
①スタディアップ「時事問題ターゲット2021→2022」:2時間くらいやれば完成しそうな内容
②サピックス「重大ニュース2021→2022」:真面目にやると3日はかかると思います。
短時間でサピックスを全部読めて、暗記できる人は、スタディアップは不要だと思います。情報量が10倍以上は違いますから。しかし、小6の12月になって、そんな悠長なことをできる受験生はそんなにいないかと思います。そもそも、社会の時事問題の配点って、どれだけ高くても5~10点(1~2問)。それを網羅的な学習として、時間投資をするのは厳しいのではないか。
(5)結論
①スタディアップ「時事問題ターゲット2022」:点を取りたい人向け。本番の入試問題で、時事問題で落としてはいけない問題を、最短時間投資で確保したい受験生に良いかと。合格最低点を最速で確保するツール。
②サピックス「重大ニュース2022」:時間がある成績上位層向け。小6の12月に余裕があり、教養も含めて知識の幅と深さを追求したい受験生には良いです。
尚、サピックスの使い方で注意すべきは、各論に入り込んで大事なことを見失いやすいことかと思います。サピックスは量が多いのではありますが、大事なことが抜けていたりしますので注意が必要です。
サピックス「重大ニュース2022」は、驚くことに[xx]が抜けています。それをスタディアップ「時事問題ターゲット2022」はきちんとカバーしているのが印象的でした。このあたり、野村先生の職人芸を感じます。
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語KII/上位5%【2021年11月19日から】
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