RISU算数:中学受験の反省会 with 今木代表 / ①「一回ついた差って埋まらないって統計が出ている」
2022年12月10日(土)。
2022年中学受験の合格発表の2月から10か月が経過し、且つ、中高6年間の10%を消化した2022年12月。
中学受験プロセスを振り返るには良いタイミングですので、娘が低学年時代にお世話になったRISU算数の今木智隆代表と反省会を実施しました。新小1-3の方に参考になると思います。
全4回の記事として記録に残します。
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戦記:「お久しぶりです。いや、中学受験ですが、大変でしたよ!」
今木さん:「(笑)。でも、結果的にいいところに行きましたよね。」
戦記:「はい、結果的にそうですね。例の学校はちょっと残念でしたけど、もう一個の方なので悪くなかったかなと。」
今木さん:「うん。バタついていますしね。別件で。」
戦記:「はい。招かれざる客ということで。まあ、結果的にいろんなことも経験できたし、結果的にどっち行くべきか悩んでいた中で、ご縁があってよかったなという感じですね。今回受験フルコースを経験して分かったことなのですけど、やっぱりなんだかんだ言って先取りって最高ですね。」
今木さん:「先取りは間違いない方法だと思うのですけどね、後から追いかけるのは、かなりしんどいですよ。」
戦記:「本当ですよね。一番しんどいのは、他の同級生が先を行っているのに対して、その状況を見ながら、足元の偏差値を気にして勉強するのってかなりきついと思うんですよ。」
今木さん:「ちょっと話それますけど、今、弊社で偏差値リカバリやっているじゃないですか、問い合わせの悲痛さがやばいですね。」
戦記:「悲痛でしょうね。」
今木さん:「塾で偏差値50台をキープできていたのが、今は42くらいですみたいな。それで、親子で毎週喧嘩です、みたいな現実をよく見ています。」
戦記:「そのような状態だと、親子で、ほぼ毎日喧嘩しているでしょうね。」
今木さん:「喧嘩した結果、前向きに成績として実ればいいんですけど。クラス落ちして喧嘩なんて後ろ向きじゃないですか。」
戦記:「喧嘩してもクラスが上がることなんて絶対ないのですけどね。」
今木さん:「今、偏差値リカバリですが、オンライン含めて今もう30人くらいですか。同時並行で教えているお子さんの数は。」
戦記:「ずいぶん立ち上がりが良いですね!」
今木さん:「そうなんですよ、増えてきています。最初の立地が、白金高輪という場所柄もよかったんだと思うんですけど。まあでも、偏差値で50ちょいくらいまではいくんですよ。そのくらいから先って、ある程度集中力もって勉強する習慣がついていないと、どっかで止まりやすい。やっぱり、勉強する習慣を低学年の時にちゃんとつけられているかって、結構大きな要素だなと思いますね。」
戦記:「そうですね、結局は習慣化されているかによって、その後の再現性が高まりますよね。」
今木さん:「習慣化で、成績は上がりますよね。あと他の科目とか、例えば中学になって英語が本格的に来た時にもそれは使える能力ですから。」
戦記:「そうなんですよ。だから結局のところ振り返ってみて思うことは、令和時代の中学受験を考えた場合に、小1から小3で結構運命が決まってしまっているんじゃないかって。そこから先、当然4年、5年、6年と頑張るのだけど、戦う条件や上限が決まっちゃっている気がしますね。」
今木さん:「そうですね。よっぽど本当に地頭がいい子は別にして、そうじゃないと、やっぱりそこまでにした努力量を上回って、追い抜かして偏差値70まで行くって結構無理ゲーですよね。」
戦記:「無理ゲーですね。実際にはいるのでしょうけど、それは本当にごく一部の特殊な例であって、その子やそのご家庭がやったことが再現性高いかっていうと、まずそんなことはないだろうなと思いますね。インターネット上ではそういう成功事例がオラオラ系でブログとかTwitterで存在しますが、再現性がるかどうか、とはかなり別の問題です。基本的に再現性が無いような事例は、見ていて面白いですが、我が子に応用できるものでもないので。」
今木さん:「再現性無いですよね。実際データで見ても、一回ついた差って埋まらないって統計が出ているんですよね。社会人でもそうじゃないですか。一回成果をあげるとその人にいい仕事が回ってきて、いい仕事をこなすとまたスキルが着き、人脈を生みみたいな……サイクルが一回綺麗に回ってしまった人と、そうじゃない人って、やっぱりその差を埋めるには相当な事をやらないと。子供でも似てるなと思いますね。」
戦記:「親御さん世代だと、自分が社会人の時の経験を振り返ると良いと思います。初めの差において好循環があった人となかった人で、その後のキャリアでどれほどの差が発生したのか。まさか同じことが、我が子にも起きていると想像する、自分の経験則を適用できると内省的な反省に繋がりますけどね。明らかに先行者優位なんですよ。キャリア設計も、中学受験も。」
今木さん:「そうですね。学力で到達する上限はどこにするかは、まあ幸せになればいいと思うので偏差値40でも50でもいいと思うんですけど、その中で親が好循環を回せるかっていうのが一個のキーポイントだなって思いますね。」
戦記:「そうですね。好循環もポイントだと思うのですが、やっぱりいかに早く始めて、小さな成功体験をいかに早く積んでいくかっていうのが、お子さん自身と、親御さんの教育指導の自信に繋がると思うんですよ。そこでなんか、なぜか独自路線に邁進してしまう親御さんって多くないですか?」
今木さん:「独自路線!謎の教材組み合わせで、大量にぶち込むみたいな親御さんですかね。空回りっていうんですかね。」
戦記:「確かに。多いですよね。」
今木さん:「ちょっとこの間あった問い合わせでは、「東大生の家庭教師もつけてがっつり中学受験塾にも行っているのですが、サピックスの模試落ちました」みたいな。どこに向かって、走っているのですかと心配になりました。」
戦記:「うわー、辛いなー、それは。。」
今木さん:「親御さんがそこそこの地位で、お子さんにも継がせようという方で「心身をともに鍛えたいので、武道と野球をやらせていて子供がくたびれて偏差値が上がりません」みたいな。上がるわけないでしょ!」
戦記:「そして最後に武道より、親に一番ぶたれるんですよね。問題が解けないとかで。」
今木さん:「そうなんですよ。こういう「組み合わせを間違う」みたいなのが、僕の観測範囲では多いですね。」
戦記:「中学受験における低学年のカリキュラムって、決まったものがないじゃないですか。サピックスもある程度いい加減だし。これだけやっていればいいってなかなかなくて。サピックスだけやってると、いわゆる直球算数が弱くなるし、基礎がおぼつかないとかあると思うんで。僕もいろいろ探してトライしましたが、お任せできるものだとRISU算数くらいしかなかったんですよ、低学年時代って。」
今木さん:「ああ、戦記さんよくそうおっしゃってますよね。そう、意外とないんですよね。僕も、もともと中学受験経験者で、自分がほしかったものを作ったら意外と世の中にないものができたっていうのが、RISUのきっかけだったりするので。なんか公文は公文で応用が足りないし、計算固めるっていう意味ではいいんですけど。それだけでは足りないし。」
戦記:「公文は、全く、単なる計算処理ですからね。あれは算数でもないし数学でもないと思ってます。処理の技術を学ぶカリキュラムです。」
今木さん:「そうですね。で、公文もしくはそろばんで正確に計算をする能力が身につくのは良いとしても、図形とか文章題とか、どこでやるんだろうというのが意外とない。進研ゼミでは太刀打ちできないし。そんなマーケットなのかなというのが見えていましたね。」
戦記:「ですね。あとRISUのタブレットの特徴だと思うんですけど、ほぼ国語じゃないですか、実は。」
今木さん:「ああ、文章題多いですね!」
戦記:「ちゃんと読んでいかないといけないので、なんとなく勘で読んだとか、雰囲気で解いたとかだと出来ない仕組みになっていますよね。それが、その「親御さんが工夫した謎の組み合わせ」ってものがなくて、「これでやるよ!」っていうのがある程度決まっているので、そこに時間を投資したらほぼ確実にリターンがある教材かなって思っています。逆に思考力系の算数、その代表格はサピックスなわけですが、やればやるほど頭がよくなるかって言うと全く関係ない。だから投入した時間が確実に算数の力になることって、案外、振り返ってみて小学校6年間で少なかったなあと思います。例えば、キッズBEEとか算数オリンピックとかの教材を使って考えました!で、本当に算数の力が伸びるかっていうとビッグクエスチョンですよね。まあ、才能発掘の場です、と運営団体が言っているくらいですから。」
今木さん:「あれはあれでかなり癖ありますからね。確かに。」
戦記:「よく親御さんが「たくさん勉強しなさい」って言いますが、勉強するのはいいけど、そこにかけた時間がちゃんとしたアウトプットとして返ってくるかってなかなか謎だと思っています。」
(続く)
★現時点の立ち位置:
①公文:英語LII、数学M、国語L
②英単語:2022年12月にパス単1級「でる度A」完了
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