新小6/四谷大塚:桜蔭入試同日体験受験(②保護者会)

2021年02月(新小6)

2021年2月1日(月)。

 

保護者会での備忘録です。四谷大塚も良い塾ですね。好きだなあ。

 

=quote=

 

(1)理科

 

難易度は高くない。合格最低点は発表されていないが、80-85%と思われる。

 

全部で4問。

 

電磁石が出題された。

 

今年は地学の問題が特徴的。江戸時代の不定時法。

 

桜蔭に必要とされる理科。

 

①4分野各1題(時事問題)。

 

②実験・観察をベースにした分析力。生物、地学で実験観察に関する問題。結構難しいです。子供たちは生物、地学の実験経験が少ないから。マツバボタンの温度と花の開き方。単なる暗記では解けない。しかし、物理と化学はノーマルな問題が多い。豊島岡は、物理と化学が重くて、生物と地学が簡単。

 

③一段上のスピードと正確さ。33問を30分。ごく一般的な入試問題の分量である。難易度も高くないので、最後までいかない受験生は少ない。しかし、途中でミスをすると周りと差が付く。

 

桜蔭の理科で身に付けるべきこと。

 

①表、グラフ、観察結果の確実な読み取り。

 

②4分野にまたがるハイレベルな基礎力。四谷の桜蔭コースの場合、完璧なのは50%程度の受験生くらい。

 

③未知のことがらを「理科的に」推論する力。

 

今年の問題です。江戸時代の不定時法に関する問題。1刻の長さに関する問題。長い文章で説明されている。明け六つと暮れ六つについて書いてある。「夏のある日、、、昼の一刻は何分ですか?」。こういう問題は桜蔭受験生は、間違えないはずである。こういうのを落としてはいけない。

 

江戸時代に使われていた日時計に関する問題。紙を切って折り曲げる。この影の長さで時間を計っていた。5つの影は、どれですか、というもの。これも文章を読んでいれば分かる問題である。

 

最後に纏めると、理科は難易度は高くない。周りに差をつけられないように、基礎力は完璧に近くする。初見の問題に対しては小6で対応力をつけられる。基本的な学習を継続して欲しい。

 

 

(2)社会

 

例年、大問が2-3題。今年は3題だった。小問数が50個を超える。読む分量も多いので、のんびりやっていると終わらない。

 

記述問題は今年は2題だった。1題は重めの問題。

 

政治は記述は無い。

 

入試問題の最大の特色。

 

①ハイレベルな基礎力の育成。知識の正確さが求められる。「正しいものがなければオを選びなさい」が2年に1回くらい出てきた。正-正-誤、のように3つの文章を判定する形式。合計で8個から選ぶ必要がある。今年、他校でもこの形式が増えている。大学入試の影響だと考える。正確に正誤判定をする必要がある。

 

1題、介護保険料を支払う年齢に関する問題があった。20歳ではなく、40歳である。これは雑学を積み上げていくことでしか対応ができないだろう。こういったところの記憶力勝負になることはある。桜蔭コースの卒業生が来てくれることがあるが、「先生(=[xx]ちゃん)が言ったことを忘れない」と書いてくれたことがある。「私、これが興味ない」というスタンスは駄目で、「ふーん」という好奇心が大事。

 

③独特の出題への対応と地理・歴史の記述力。今年は、地産地消が出た。「鎖国を行った理由とオランダの理由を入れて60字以内で」。これは要素を整理してから書き始めないといけない。これがなかなか難しい。男子校の海城中は400字くらい書かないといけなく、資料から書き出すかんじ。今年の桜蔭は緻密な読解力と、ちゃんと分かった上で書きださないといけない。一問一答の訓練だけをしている子供では対応できない。

 

統計資料の問題が毎年必ず1題出る。今年は表の問題が2題。小5の地理をやっていれば解ける問題である。統計資料は難しい年もある。解けても1問であり、1-2点である。統計資料の難問は切ってしまっても良い。今年レベルは解けて欲しいレベルだったが。

 

特徴的なのは、桜蔭は世界地理が出ることである。今年もロシアとフランスとインドネシアは出ている。日本と関係が深い国は覚えておくべき。

 

食に関する問題は下火になっていたが、食べ物に関することは地理で抑えるポイントである。昔は各地の有名な料理。今年は里山に関するものだった。生活に根差した知識は大事。生活と交通も良く出るテーマ。

 

今年はなかったが地形図問題も2年に1回は出る。女子は地形図が苦手な人が多い。慣れの問題なので訓練する必要がある。

 

60点中50点以上を取るのは難しい。45-50点取れれば良い、という割り切りも大事である。社会では差が付かないので、足を引っ張らないようにすることが大事である。

 

四谷ではまだ政治分野をやっていない。なので、50点満点のテストだったと考えて欲しい。まだ新小6なので、とにかく知識をしっかり固めることに注意して欲しい。

 

 

 

(3)算数

 

桜蔭は、圧倒的な計算量と作業量。これが問われる。

 

答案用紙を先にみせる。大問4つで、1問あたり3分程度しかかけられない。

 

記述問題もたくさんある。調べて、条件整理をする作業が求められる。

 

計算量が多いことを言葉では伝えるのが難しい。四谷の小5の範囲で解くことはできる。しかし、これほどやらないといけないのか、というほどに多い。これでもか、という作業量である。桜蔭は簡単なことをやらせてくれない。それまでの計算量が半端な量ではない。

 

大問1は小問集合。大問2は場合の数。大問3は容器。大問4は速さ。作業量が多い。作業量を求める訓練を小6ではやって欲しい。今後1年間は解き方を覚えるのではなくて、解き方を見つける訓練が大事。制限時間に捕らわれずに、どこまで答えを出せるかを考えて欲しい。四谷の桜蔭コースでは、ヒントは与えるが、最後の止めは子供たちにやって貰うことで強化をした。どうしても初めて見るような問題ばかりがでるので、日々の生活で論理的に考える訓練が大事になる。「解説を読んでいて、なるほど、この方針か、と頷いて、解説を閉じて考え始めるようなやり方」をしてほしい。

 

今の時期からできることとしては、まずは計算トレーニング。本当にこれをやるの、という計算量が求められる。苦手分野については夏休み前には固めて欲しい。夏は応用の演習に力を入れて欲しい。応用的な問題については時間制約を外して、考えて欲しい。

 

今年の問題。8枚のマスで模様を作るもの。1枚とりはずしたら、とか考える。この問題は最初の1問が解ければ残りの問題は解ける。実際に受験した子の話は聞いていないが、この大問2を飛ばしてといて、最後に時間を使ったお子さんが多いのではなかろうか。

 

大問3。水を入れる問題。小問1、2は難しくない。これが解ければ3も解けたはずだ。実はこれは9個しか入らないのだが、それに気が付くと大事。これは隠れた条件。

 

計算処理と作業量が大事。最初は問題を見ただけで、退散するお子さんもいるレベル。

 

 

(4)国語

 

国語について説明する。入試も終わったばっかり。まだお子さんの反応も不明。

 

今年は例年から考えると、優しい部類に入る。今年は解きづらい感じはしなかったが、それでも桜蔭の国語なのでレベルが高い。解答用紙をみれば一発で桜蔭とわかるのが、桜蔭の特徴である。

 

漢字は8問。いつも通りだった。

 

長さもそれほど長くない。7,000字弱。対応できたはずであるが、どうでしょうね。

 

始まって5-10分で読むお子さんもいるが、、漢字を最初に書いているお子さんもいるが、「文明開化」の「開化」を書く可能性あるので、注意ですね。開花、が正しいが。

 

問2。棒線を2本引いて、その関連性を問う問題。お子さんにとっては、問題の意味すら分かっていないかもしれない。植物学の雑草の話から、人生論につながるもの。本当の自分を見つけたければ、自分らしさを捨てなさい、というもの。雑草に心惹かれる。これの関連性を説明させる。最初の説明的な文章として、「一番大事な要旨を言ってごらん」と聞いて、お子さんが答えられたら素晴らしい。「らしさをすてる」とは、「人から与えられたものであり、しかも一面的なものである」。雑草はレッテルを貼られないくらいの多様性。「痛快」も漢字出てきましたね。前半と後半で大きくないようが分かれる。前半の要旨を理解すると答えが出る。後半は、戦わずに勝つ戦略という、違う話になる。そして本当の自分らしさに関する。最後に動物が2種類でてくる。前半がオオカミ、レッテルが貼られているもの。モモンガは登るのは苦手だが飛ぶのは得意。これが綺麗に対比。前半の要旨、後半の要旨、これを取れるかどうかが大事。

 

まだ小5だし、難易度は高い。空欄があって当然である。時間内に解けるのは厳しい。採点は甘くするかもしれないので、テスト結果を過信しないように

 

物語文。これも桜蔭は厳しい。今年は比較的取りやすい問題であった。2020年11月に出版されたばかりの本だった。森絵都さん。中学入試は夏休みくらいに作るとか言われるが、そんなことはありませんね。秋に出る本でも対象となる。これもざっと説明するが、読みやすい文章である。お子さんも喜ぶと思う。いちゃもんをつけてくる女の子の話。どうしてもそういうお子さんがいる。納得していく物語。しかし、、、これも答え辛いものは答え辛い。「がつんと顔に岩塩ぶつけられたかんじ」とか。このあたりはいけるかな。これが問4。これは取って欲しいなあ。

 

変わった問としては、6は癖がある。「頭のなかで繰り返して、元気になってきた」。これが、読点がいっぱい打ってある。これの表現の問題を問うている。小6受験生は分かっただろうが、小5には厳しいと思われる。

 

桜蔭志望のお子さんと言うと、「大人をなめるくらいのお子さんでないと、厳しい」。大人に口げんかをして、大人がたじろぐかんじ。他人に干渉されたくない、自己主張が強いタイプのお子さんが集まる学校である。お子さんと口喧嘩をして下さい。親を負かせるレベルで無いといけない。

 

 

(5)総括

 

入試結果は非公表である。7割くらい、320点満点の200-210点を目指すテストである。

 

昨年の320点の同日体験模試だが、受験者平均は100点ちょっとであった。今年も同じくらいではないか。

 

同日体験模試。桜蔭校舎内の雰囲気を撮影しておいた。昨年のものであるが。今年は中に入れない。朝4時くらいから校門の前に立って待つ。5時から6時に校門が空く。空いた瞬間に場所取りをする。イメージは、福男選び、みたいなかんじである。これが入試の応援も、見学も不可能であった。

 

大きく2つの目的をもって、桜蔭入試同日模試をしています。

 

①「同じ問題」を「同じ日」にチャレンジする。

 

②全科目受験で合格までの距離を測る。

 

③学習アドバイスを含めた成績表返却。

 

2月7日に成績表を返却します。本来の入試ではこれはないので貴重である。

 

結果を見て、残り1年の道筋を立てて欲しい。求める結果は、全員が同じである。結果をだすには、原因が必要。原因とは、正しい努力である。

 

努力量は、絶対的な勉強時間。残された時間がどれだけで、どれだけの勉強時間が必要なのか。量を確保することで質を担保することになる。

 

18時間/週 = 4時間 x 3日 + 3時間 x 2日。塾以外の時間。これでもしっかりできる人は少ない。計画的、効率的、効率的な学習が必須です。あと3-4時間、勉強できませんでした?振り返ることが大事である。ご飯の長くない?お風呂の時間長くない?時間がないから早く過去問をやるのは意味が無い。夏からで良い。それまでに土台を作ることが大事である。

 

お子さまは将来のリーダー候補である。わざわざ1年前に受けに来ているお子さんである。わざわざ打ちのめされに来ている。これはチャレンジ精神としえ大事である。受験を通じて結果を出すために人間として成長をして欲しい。テストを受けることで、大きく成長できる。

 

桜蔭中学合格という明確な目標。お子さまは伸びしろがあり、大きな可能性がある。このテストを機に、夢、目標について明確にして欲しい。

 

質とは、集中力である。①今しか時間が無いという危機感を持つことが大事。②第一志望校に合格した後をイメージすること。③合格の先の夢の実現を目標にする。④主体的に取り組む。

 

一番大事なのは、志望理由を明確にする。必要な行動を決める。中間目標を立てる。

 

コロナなので厳しいが、足を運ぶことも検討してほしい。

 

志望理由が安易では、自主性に繋がらない。

 

中間目標も大事である。四谷では「志望理由書」を書いて貰ったりする。A3の紙である。30-40分で書く。自分の人生をどう過ごすのか、とかそこから考えていく。自己表現力がないと桜蔭は厳しい。本当の意味での「受験生としての自覚」を持たせることが大事である。

 

受験とは人間的に大きく成長して社会で活躍する資質を磨く絶好のチャンスである。いかに、大人に近づくか。人間として成長する境目である。

 

今日の桜蔭入試同日体験を、きっかけにしてほしい。

 

2月7日午後に成績表を配布する。速報は7-8時位に速報を出す。2月14日から前期桜蔭コースが開始する。毎週日曜日。土曜日は桜蔭用の週テストである。これが14回あることになる。これは320点中の100-130点がライン。選抜制である。1月24日の組分けテストの結果も参考にしつつ、選抜をしていく。申込期限は2月10日(水)である。春期講習も桜蔭コースで実施する。

 

4月29日(木・祝)、6月20日(日)に、開成・桜蔭本番レベルテストをやる。無料である。同日体験受験をした生徒全員が対象である。

 

今年の受験生から四谷はAI演習コンテンツを提供する。「志望校別単元ジャンル演習」(小6の9月から)。これまでに受験してきたテストで苦手なものを、出すような演習問題を出すようになる。

 

以上

 

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★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:中学受験90%、中学入学後10%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語JI/上位10%【2020年12月8日から】

 

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Posted by senki