新中2/英語:シンポジウム「東京大学の英語教育 その現在と展望」(2023年2月18日(土))

2023年02月(新中2)

2023年2月19日(日)。

 

中学受験→中高一貫校→東大。

 

こう考える人は多いはずだが、「その東大ではどのような英語教育がなされているのか」について調べる暇な人は少ない。

 

東大合格はゴールではないので、在学中にどのようなスタイルで英語を学ぶのか知っておいて損はないだろう。ということで、東京大学教養学部の英語部会のシンポジウムにリアル出席してきました。面白い内容でした。

 

 

 

 

 

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1.日時:2023年2月18日(土)13:00-

 

2.場所:東京大学駒場キャンパス

 

3.出席者:リアルでは英語部会の方が20名程度。一般客は20名以下。

 

4.結論:

・東大生をサボらせない仕組みが構築されている。

 

・東京大学の英語教育は、独自の進化を遂げてきた。特にAll Enlglishでの実戦的なActive Learningは、東大1年生は全員が経験する。文系はALESA(アレサ)、理系はALESS(アレス)と呼ばれる授業。14の出身国、29名の教育。多様な学問分野の博士たちが指導。教科書は使わず、テーマを決めて最終プレゼンまで展開する必要がある。

 

(※尚、娘の学校が展開しているAcademic Dayの講堂での英語発表内容と類似点が多いので驚いた。というか、そのままALESSの授業で発表しても単位取れるかもしれない。恐るべし。)

 

・また、上記のような実戦的な要素は取り入れつつも、きちんと英文を読むということを重視。そのために教科書も東大にて作成している。昨年までは2013年出版の教科書を使っていたが、ついに2023年に改訂した。

 

・サボることがほぼ不可能な内容であり、東大1-2年の間に、英語力は鍛えられることを確認。

 

 

5.詳細:

以下の通り。

 

【Part 01】

 

(1)ご挨拶(森山、総合文化研究科 研究科長)
英語で英語を学ぶ、にシフトしている。

 

(2)駒場の英語教育概要(武田)
特に1年次にテーマを絞る。2022年度の東京大学への入学者3,127名。ALESS, ALESA, FLOWは東大用語。そのうち説明する。

 

専任教育43名、他を入れて117名で教える。英語一列。これも東大用語。教養英語である。統一教科書。英語二列S。これはFLOW(Fluency-Oriented Workshop)というアカデミックディスカッション。英語二列W。文科生はALESA(Active Learning of English for Students of the Arts)。理科生はALESS(Active Learning of English for Science Students)。
教養学部1年次の履修パターンはパズルみたいになっている。複雑だ。

 

そもそも東京大学に入学するのは、アドミッションポリシー大事。教養教育(リベラルアーツ教育)に前期課程で比重を置いている。高校までに、第一に英語による受信力、第二に英語による発信力を身に着けてほしい、として公表している。大事なのは、第三の「批判的な思考力」である。想像力豊かな批判的視点が無いといけない。論理構成や文化的背景も理解しないといけない。

 

これらアドミッションポリシーに対応したカリキュラムにしている。FLOWは技術だけでなく、自分の考えを発信するためのスピーキング。ALESA/ALESSはアカデミックライティング。研究倫理についても学ぶ。FLOW、ALESA、ALESS、教養英語のG1(Group 1)と英語上級は、基本的に英語のみで授業をする。

 

 

【Part 02】

 

(1)教養英語:概要と運営(逆井、さかさい)

教養英語とは何か。シラバスには「英語一列」として登録されている。3,000人が受講する大きな授業。東大が独自に編集したテキストを使っている。『東京大学 教養英語読本 IとII』。端的に言うと、「ちゃんと読む」ということなんです。習熟度別に編集。入学試験の結果でSセメスター、Sセメスターの結果でAセメスター。G1、G2、G3の順。G1は全て英語。G2は日本語。G3はコマ数としては一番多い。語彙や文法を重視しながら読解力の養成を目指す。

 

ターム制。S1/S2、A1/A2。全7回授業。進行は先生に一任。授業支援体制について。教養英語運営班。コロナ禍ではオンラインに切り替えたりした。教員用FDウェブサイトに、思考の形跡が集積されるようにしている。現在は共有ドライブを併用。また、英語支援室というものが物理的にあり、TAによる教室の支援がある。

 

評価方法について。クラス内評点は50%。これは各教育が行う。統一期末試験が50%。マークシート形式で、リスニング問題は無し、試験時間60分。Core Sessionに基づいた問題5問、および新問題1問。東大の入試を潜り抜けてきた新入生が解く問題なので、出題者としても緊張を強いられる。

 

最近「きちんと読む」ということが軽視されている。SNSやAIの時代に文脈(context)を読むこと、これがますます重要になっている。これを発展した形で、新しい教科書に引き継がれる。

 

(2) Inclusion, Empowerment, and Critical Thinking through English for Arts and Sciences

G1担当。Day1はWelcome Speechだ。Weekly written homework。クラスは前半はsmall group。調査するとcritical thinkingについて伸ばしたいという意見が多い。20分のCRのミニレッスンを実施。

 

(3)新教科書について(田尻)
昨年秋に出版され、4月の新入生から使うことになる。なぜチーフに私がなったのか。裏話として、ドイツ語の統一教科書の話になった。びっくりする内容だ。カント、ニーチェ、トーマスマン、旧制高校かと思うような内容が出ている。英語教育者として、嫉妬心を持った。

 

もし英語の教育教科書を考えるときに何を選ぶか。私が学生だった1980年代は、イギリスかアメリカ文学の研究者が編纂していた。だから英語テキストは英語文学が主に使われていた。しかし、文学に関心があるのは一握り。文学では限界があるし、実際に縮小していった。実用的な英語にシフトしてきた。

 

こういう話を部会主任としたら、チーフに抜擢された。文学を表に出すのは無理なのだが、人文的な精神は確保したい、と部会主任が思ったのかもしれない。教養を身に着けるために、文系も理系も使える内容にした。2013年に現行教科書。だから、10年ぶりの改訂である。

 

この4つはトピックとして含んでね、というものがあった。①AI、科学技術、メディアリテラシー、科学技術と社会。②ダイバーシティ。③環境問題とSDGs。④英語教育・学習。

 

表紙を緑色にしたのは私の好み。尚、ページのフォントが小さくなった。じっくりと読んで、英語力を高めてもらう。これは初代教科書(1993年、当時は英語1という名称だった)から継承されているものである。教養英語もスリム化して、2冊だったものが1冊になっている。ダイバーシティを前面に押し出した。これは初代から意識されていたが、タイトルにも出した通り全面的に押し出した。Gender、人種、宗教、様々な要素を多面的に打ち出した。世界の多元性について考えてほしい。巻末に解答を載せる文法や語彙問題などはやめた。辞書を引いてもらいからだ。

 

Qという形で提示された問いの答えは教科書に載っていないので、授業で考えてもらう。Dはディスカッションするための素材。今回の改訂が、理念が実現していくといいな、と作った側として思う。トピック、題材の選定には時間をかけた。良い題材が含まれていると自負している。

 

【Q&A】

会場質問は無し。オンラインも無し。

 

【Part 03(ALESS/A・FLOW)】

 

2大看板である、ALESS、ALESAプログラム。

 

①Director(土屋)
ALESS、ALESAは2008年から開始。FLOWは2013年(?)。テキストが存在しないことが特徴である。Faculty Development。Presenters。Active English at Komaba, ALESS, ALESA、FLOW。

 

ALESS。理I, II, III。テーマを決める、グループ実験、論文執筆、ディスカッションと口頭発表。1セメスター13週間。

 

FLOW。1年全員。ディスカッション、ディベイト、プレゼン。1ターム=7週間。

 

Active Learningとは。学生が自発的に学ぶ。必修科目を英語で学ぶ。少人数制クラス。

 

ALESS, ALESA, FLOW教育。29名。14の出身国。10言語の話者。多様な学問分野の博士たち。ある程度の共通項目必要。教員のダイバシティを活かした独自に開発されたカリキュラム、学習指導法。ALESS Lab。おそらく世界で唯一の、語学科目が運営する科学実験室。駒場ライターズスタジオ(KWS)。Center for Academic Writing at Komaba (CAWK)。教員の間の学び、シラバスの開発。学期はじめのワークショップ、学期中13週間のサポートミーティング。学期終わりのワークショップ。国際、国内の学会発表。KWSのTA研修の一環として。

 

②Teaching Science (Pulido Arcas)
Scientific, Communication, English. ALESS manuscript. 1500-2000 words. IMRD style. Peer-review and feedback.
Oral presentation. Roundtable. Conference. Poster session. Active learning. Soft skills. Learning process. Research seminar, laboratory style. ALESS manuscript. Creation of a scientific body of knowledge about scientific writing.

 

③Pedagogical Approaches to Teaching Academic Writing in the Post-Pandemic ALESA Classroom (Bussche)
What is information literacy? Why should we teach information literacy in first-year writing courses? Trump Twitter Archive. “Is there any misleading or false information in the tweets? Can you identify any logical fallacies? Present your findings to the class”

 

④Towards a Practice of Fluency

 

⑤駒場ライターズスタジオ(KWS)の役割
学習サポートが必要なときに学生が自分から進んで利用する。Better writing < better writers。Studio = Safe Space。失敗を恐れず学習できるセーフスペース。資料探しから、ライティング課題の相談。チューター20名。国籍は多様。英語で研究発表をしている大学院生など。ティーチングではなくてコーチング。

 

ALESS/ALESAは「負担が重くて、どうしても無理!」という学生も多い。このサポート。

 

コロナで2年間、オンライン化した。利用率は下がった。しかし、画面シェアをしながら説明できるので、結構楽だったと意見もある。現在はハイブリッドでやっている。KWSでTwitterやっています。

 

東大生のsilent middle levelが来てくれない。できる人と、できない人はくるが。DeepLとかGoogle Translateを使って出す学生もいるのが問題。ChatGPTが登場し、ライティングという概念が今後変わるかもしれない。

 

⑥ALESS Student presentation
The relationship between temperature and the number of species of plants(5分のビデオ)。

 

⑦ALESA Presentation.
Shopping Street x COVID-19。Paperのstructureを示す

 

【Q&A】

1年生からの学生の質問。Academic Writingについて。2年生で学ぶべきは?
→コースの説明。

 

東大の英語教育のHolistic Goalとは?そして、Assessmentは?
→東大の英語教育の発展は、ダイナミックに変化してきた。時代に応じて、時代が養成するpracicalな要素、そして、教養教育との理念と一致させるようにしてきた。アセスメントは特定の技能や才能だけではなく、なるべくそれぞれの学生を見て点数をつけるようにしている。あとは「優3割原則」。

 

【Part 04と05】

僕は不参加。

 

(15:55退出)

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★現時点の立ち位置:

①公文:英語M、数学M、国語L

②英単語:パス単1級「でる度A」まで復習中

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Posted by senki