SenkiChat:「意味がある先取り」と「意味が無い先取り」
2019年10月26日(土)。
先取りをすべきか否か。
これは低学年時代には熱いテーマになるわけですが、小4の娘のこれまでの展開を観察してきて思うことは、「高学年(=新小5の手前くらい)まで経験していない保護者の仮説は間違えていることが多い」ということだと思います。
理由は簡単で、「実務的に何が起きるのか」を経験できていないからです。尚、最も参考になるのは「先取りに失敗して成績低迷に喘ぐ事例」ですが、残念ながら、この種の敗戦記録が表になることは少ない。この反省録には、小2の夏に算数を小1からやり直す、という恥ずかしすぎる記録があるけど、特殊事例だと思う。先取りの失敗を具体的に記録したブログがあるならば、誰か教えて下さいませ。。
・・・小4も終わりに近づき、そろそろ新小5の準備を開始するに際し、小1~4までを経験した僕の観点から、「意味がある先取り」と「意味が無い先取り」を纏めておきたいと思います。
(1)先取りして良い範囲
抽象性が高まらない領域まで、にした方が無難だと思います。但し、この学年ごとのレベル見極めが極めて難しい。子供の個体差も大きいし。
(2)具体例
娘の成長を観察してきた結果、以下がポイントだと思います。
①漢字
漢検8級(=小3)から熟語などの抽象度が一気にあがる。これを突破できたら、あとはひたすら進めて問題無い。但し、漢字検定4級(=中学前半)以後は趣味の世界。
②公文国語
漢字を先に漢字検定5級(=小6)まで確保していれば、どんどん進めて問題無い。記述が苦しくなるところが、その時点での抽象度の壁。
③公文算数Fまで
算数E(=小4)の分数領域は抽象度が高いが、これを突破できたのならば、その先Fまで進めても問題無いと思う。
④公文数学G以後
進められるならば問題無い。
⑤中学受験算数
四則計算・中学代数といった「計算」を除く、中学受験算数分野について。
結論として、中学受験算数の分野の先取りは「現学年+1年の範囲まで」にすべきと考えます。例えば、小1ならば小2まで。小2ならば小3まで。娘は、小3時代に小4まで、現在小4なので小5までにしています。
「小1なのに小4やってるぜ(+3年)」系については、僕は懐疑的です。基礎的な問題について、解き方を教えれば"処理できる"ようになるとは思いますが、"処理"って、算数の本質ではなく、公文が目指す世界。対象学年の上位層に求められる「抽象性」や「分析力」については、+3年にもなると、まず対応不可能だと思います。線分図や面積図などにしても、意味を理解しながら作業しないと時間をドブに捨てることになります。
このあたり、①先取りをしている安心感、②凄いことをやっているのだという親としての虚栄心、により先取りになってしまうのでしょうけど、小1戦記君の恥ずかしい慢心と同じで、意味が無いからやめた方が良いと思います。時間をドブに捨てる覚悟があるならば良いと思いますが。
中学受験算数の先取りを進めるくらいならば、小1~2でキッズBeeにて小3算数男子と戦うとか、小4でジュニア算数オリンピックで小5算数男子と戦うといった、「分野の先取りではなく、分野の深さを鍛える」アプローチの方が、算数の本質的な能力を鍛える良質な時間投資になると考えます。
・・・尚、サピックスが言う「先取りはやめてください!」というのは、真に受けない方が良いと考えます。サピックスの趣旨は、「(現学年の深堀りを復習を通じて行った方が効率が良いカリキュラムにしているので、時間を使うならば)先取りはやめてください!」ということなので。
小4のサピックスカリキュラムは暇なので、成績にもクラスにも困っていないお子さんに対し、「先取りをやめてください!」とは言っていません。
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:サピックス50%、中学入学後50%
①公文:数学J/上位0.3%/東京都29位【2019年1月29日から】
②公文:国語K/上位0.3%/東京都16位【2019年10月26日から】
③公文:英語GI/上位86%【2019年10月8日から】
④算数:塾カリキュラムでオントラック
⑤語彙:パス単5級+言葉ナビ上・下+ことば1200
⑥漢字:小4を深堀り完了、宝物を探す日々
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