モノグサ:「Monoxer(モノグサ)」による記憶革命への取材 ①

2020年07月(小5)

2020年7月19日(日)。

 

資本主義経済を生きる以上、人生においてたくさんのテストが登場します。

 

そのテストで必要となるのが、「暗記」(0→1で吸収)と「記憶」(1→1を維持)です。英単語を一発で記憶できたら、人生はより豊かになることでしょう。

 

しかし、令和時代に入っても、暗記のツールとなるのは紙という媒体が中心です。つまり、暗記の方法論は5,000年前の古代エジプトのパピルスから変わっていません。

 

・・・娘に適用可能なもっと良いソリューションが無いものかと探したところ、

 

モノグサ株式会社」の存在を知りました。

 

「Monoxer(モノグサ)」という記憶定着アプリを開発している会社です。

 

 

詳しくは、プロダクトの説明を見て頂ければ分かりますが、コンセプトは以下の通りです。

 

=quote=

「わかった」だけでは成績は上がらない

 

「できる」に変えるには記憶定着が必要です

 

英単語や理科、社会。今日やった授業の内容を、多くの生徒は「わかった」で満足してしまいます。しかし実際のテストや検定試験で成果を出すためには、知識を受動的な「わかった」から能動的に知識を使える「できる」に変えなければなりません。Monoxerを使って知識をしっかり記憶定着させれば、わずかな時間で生徒一人ひとりを「できる」状態に導けます。

=unquote=

 

以下もコンセプトが分かりやすいですね。

 

 

なかなか面白いなと思いながら、僕のMBA後輩のTさんとチャットしていたら、

 

Tさん:「CEOの竹内さんは私の知り合いですよ。紹介しましょうか?」

 

・・・という流れで、モノグサ株式会社の代表取締役CEO/竹内孝太朗さんに、2020年7月にオンライン取材をさせて頂きました。

 

最近、このブログは100万PV/monthのOwned Mediaになりつつありますが、中学受験市場をupdateする可能性を秘めたベンチャー企業へ取材ができるのは、なかなか面白いです。

 

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戦記:「こんにちは。戦記です!」

 

竹内さん:「こんにちは!モノグサ株式会社の竹内です。TさんのMBA先輩ということで、不思議な御縁ですね。実は、私も小学生の娘がおりまして、実は戦記さんのブログの読者ですので、コンタクト頂いてとても驚きました!」

 

戦記:「(汗)。すいません、なんか不思議ですね。。」

 

竹内さん:「狭いですねー(笑)。」

 

戦記:「はい、狭いですね(笑)。さて、今日は取材させて頂きありがとうございます。まず、一つ目のアジェンダからディスカッションをさせて下さい。」

 

(1)なぜ暗記・記憶分野で起業したのか?

 

竹内さん:「私はリクルートでスタディサプリを担当していました。学習領域での事業をやる中で、映像とかAIで戻り学習を設計したとしても、結局それだけでは成績は上がらないよね、ということに気が付いてしまいました。これが根本的な課題観として当時からありました。

 

映像授業を見るだけでは、成績は上がらないんですよ。これがなんでなんだろうとなった時に、やはり記憶という分野が学習不振の根本にあることに気が付きました。これにプラスして、私自身も自分の学生時代を振り返って、もっと良い授業を受けたかったなと思うことは少ないのですが、英単語覚えるのは面倒だなとか、暗記するの嫌だな、という経験が豊富にありました(笑)。

 

最初は私も、単語シェアサービスに毛が生えた程度の事業構想だったのですが、共同創業者である畔柳(くろやなぎ)に話を持って行ったときに、単語帳をシェアするような具体的なニーズはたくさんあるけれども、もっと根本的な課題があるのではないのか、という話になりました。その中で「記憶をする」ということが未開拓で、まだ発展余地があるということを認識し、この分野での起業を決意したというのが流れとなります。」

 

戦記:「そうなんですよ。授業とか映像とかテキストといったコンテンツは、既にたくさんあるですよ。しかし、使い方が悪いと定着しないし、記憶もされない。やり方の方が大事なのではないか、と僕も最近思っています。サピックスにしても、教材はみんな一緒なんですよ。教材は一緒。しかし、その使い方で大きな差が出てきます。では、その「使い方」を深堀りしていくと、結局「暗記してるの?」ということに帰着すると思います。」

 

竹内さん:「そうなんですよ。その通りだと思っています。特定の情報を受領する際に、絶対に記憶定着させないといけない分野があると考えています。この記憶定着が無いと、次に行けない。例えば、足し算でも一桁+一桁ができないと、次の二桁はできませんし、筆算にも進めません。また、繰り上がりとか繰り下がりが出来るようにもなりません。例えば、15-7=8は理解ではなくて、これは記憶なんですよね。

 

私の上の子供が小1なのですが、小1の7月時点で公文では算数Fの小6内容に入っていて、通分とか約分する機会が増えましたので、最小公倍数とか最大公約数を覚えさせているんですね。もちろん、最小公倍数とは何か、は理解が必要なので人間からレクチャーを受けた方が良いのですが、そのレクチャーをもとに問題を解いてもやはり計算速度は遅いし、駄目なんですよね。なので、理解をして、記憶をして、その上でまた理解をしていくようなプロセスが大事だと考えています。そして、この「記憶をする」ということが実に大事な分野であるという感覚を持っています。」

 

戦記:「そうですよね。僕もブログを通じて展開しているSenkiChatでクライアントさんとチャットをするのですが、理社をどうしたらよいか、というテーマは良くでてきます。答えは決まっていて、"暗記すればいいじゃん"ということなんですが、これが難しいのが各家庭の悩みだと思います。暗記すればいいじゃんと分かっていても、できない。なぜできないのかを深堀りしていくと、一旦覚えきるという行動を取らず、また復習タイミングを理解していないことに、気が付きます。そもそも、何かをフル暗記したことがないお子さんが多いですね。なので、ブログでは、何でもいいから暗記してみては、と主張しています。最近ですと、47都道府県の花木鳥ですね(「小5/社会:小1から暗記すべき地理を発見(アトラスの「都道府県の県章・マーク」)」)。これをすると慣れてきます。」

 

竹内さん:「おっしゃる通りだと思います。私も娘に最大公約数を覚えさせるときに、結果的に111個だけ覚えればよいことに気が付きました。17の倍数とか。最初は大変なのですが、覚えきる行為と反復だけで、51と言う数字をみて17が気になるというところまでは、案外すぐに到達します。その後、暗算で行けるなと思えば良いのです。言葉も無限に組み合わせがあるわけではないので、当り前の感覚をいかに早く持つかが大事だなと思います。」

 

戦記:「僕は歴史を振り返ることが多いのですが、人間の暗記を考えた場合、文字文化を持たなかった時代は全て口伝なわけです。文字で残せないので、全部口伝で、親から子へと情報を残してきました。日本だとアイヌ民族がそうですよね。ですので、人間というものは、実は結構大量の情報を暗記できるわけです。江戸時代には寺子屋で論語の素読があって、多くのお子さんが意味は分からずとも、丸暗記していたのではないでしょうか。そして、明治時代に入ってからは、教育勅語。しかし、戦後になって、このような丸暗記の教育があったのかなと思って調べてみると、無いんですよ。

 

竹内さん:「そうなんですよ(笑)。私もこういう話が大好きです。」

 

(続く)

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■追記(2020年7月20日):
当日のアメブロ「教育・お受験」ジャンルの記事ランキングで1位の記事になりました。

 

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★現時点の立ち位置:

・資源配分比率:サピックス70%、中学入学後30%

①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】

公文:英語HII/上位45%【2020年5月13日から】

③算数:塾カリキュラムでオントラック

④語彙:パス単準2級+言葉ナビ上巻

⑤漢字:小5の深堀り中

 

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Posted by senki