モノグサ:「Monoxer(モノグサ)」による記憶革命への取材 ④
2020年7月22日(水)。
中学受験というニッチなマーケットではありますが、このブログは100万PV/monthのOwned Mediaになりつつあります。ということで、このポジションをレバレッジし、中学受験業界をupdateする可能性を秘めたベンチャー企業へ積極的に取材しています。
モノグサ株式会社の代表取締役CEO/竹内孝太朗さんへ取材しました。「Monoxer(モノグサ)」という記憶定着アプリを開発している会社です。
連載4回目です。
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(4)今後プロダクトをどう発展させるか?
竹内さん:「短期的にはコンテンツはかなり重要です。現在は旺文社さんと協業して英検をターゲットした英単語帳である、パス単シリーズを入れています。保護者の方は英単語をお子さんに暗記させようとすると、まず本を買います。しかし、本という形式はフォーマットとしては暗記し辛いと思うんですよ。なので、『記憶したい本なのならばモノグサで買う』という動線にしたいですね。出版社様でベストセラーになっているものは、モノグサに入れていこうよ、という話をしております。
これに加えて、公文もそうなんですが、最小公倍数とか最小公約数のパートはありますが、これは概念の獲得でしかありません。しかし、それらを想起させる訓練をした方が良いのですが、実は今のマーケットには存在しないのが現状です。」
戦記:「娘には計算視力メニューとして、2桁掛け算の11~19 x 1~9を暗記させています。これと同じですね。見えるようになりますから。」
竹内さん:「はい、同じです。問題は、どこまで記憶させるべきなのか、ですね。これは我々のような親が工夫して、我が子に教えることをすべきと思います。出版社さんの方も、到達すべき記憶のゴール設置の問題もありますが、まずはその前段階としての暗記すべき項目の整理について、体系的な裏付けを構築できると良いと思います。現状のモノグサの機能では記憶として扱うべきことの5%くらいしか対応できていないのですが、将来的に記憶として測定可能なものは全てモノグサ化できると思っています。
尚、究極的には、モノグサ株式会社は記憶のプラットフォームになりたいですね。それはコンテンツが豊富という意味もありますが、個人の記憶が所属する組織に放置されているのが、すごく無駄だなと思っています。例えば、お子さんが大手塾で学んだことが、中学に入った時点で、中学の先生に引き継がれません。つまり、次に教える側からすると、そのお子さんが何を記憶しているのか、知らない状態からのスタートとなります。ここで、また無駄が発生します。
モノグサでは記憶の一元管理という機能がありまして、異なる組織間で自分の記憶を持ち運ぶことが出来ます。例えば大手塾Aに通いながら、Xという学校に通っているとする。その場合にモノグサ上では、個人の記憶が2つの組織に紐づいていることになります。我々としては人が記憶を組織を跨いで持ち運べるべきだし、学校の宿題がおわった瞬間に塾の宿題も終わっている世界観を構築したいと考えています。同じことを2回する必要はありませんから。大手塾Bに通っていて、中学生になりYという塾に行った場合、Yという塾がBという塾でお子さんが学んだことを把握しているような状況をつくりたいですね。そうすれば、管理者側も、よりよい指導ができます。」
戦記:「個人が暗記している要素を可視化して、異なる組織が状況を理解する、ということですね。」
竹内さん:「はい、そういった世界観です。だからこそ、無駄が減らせます。弱点が分かるからこそ、指導ができることになります。そうすると、いろいろなテストが不要になります。例えば、私は英単語を20,000語暗記していますということが証明されれば、英単語の能力を計るだけのテストはいらなくなりますね。他人に自分の記憶を見せられればリプレイス可能な業態というのは、たくさんあると考えています。記憶は奥が深いです。みんなが日常的にやっていることなのに、テクノロジーの面ではまだ手付かずのフィールドなんです。」
戦記:「中学受験でも、暗記では無駄なことばばかり行われていますからね。」
竹内さん:「弊社では主要な大手塾様とは既に話はさせて頂いていて、英進館様には既に導入頂いています。ですので、九州地方で中学受験をされる方には、既にモノグサを御利用頂いております。首都圏の大手塾様もモノグサを導入頂くと、保護者様も弊社のプロダクトを記憶ツールとして認知頂けるのかな、と考えています。今後、首都圏の中学受験大手塾様に本格的に導入される前に、中学受験の現場で日々がんばっていらっしゃる保護者様には、弊社のようなソリューションがあることを認知頂けると嬉しいですね。」
戦記:「そうですよね。存在を知っていると、強いと思います。とかく、中学受験の世界はローテクが多いので、新しいテクノロジーでupdateする箇所が多いですからね。そして、テクノロジーを活用することで、再現性がある形で応用可能となります。」
竹内さん:「戦記さんのブログが面白いのは、お嬢さんを被験者にして、日々実験を繰り返している点だと思います。今の世の中にいらっしゃる、中学受験の暗記方法を語る第一人者さんって、、、ちょっと時代が古いんですよね。スマホなどの新しいデバイスやテクノロジーを活用していかないと、時代に取り残される可能性が高いと思います。
(続く)
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■追記(2020年7月23日):
当日のアメブロ「教育・お受験」ジャンルの記事ランキングで1位の記事になりました。
★現時点の立ち位置:
・資源配分比率:サピックス70%、中学入学後30%
①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】
②公文:英語HII/上位45%【2020年5月13日から】
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