新小5/サピックス:募集停止校舎の分析(2020年2月)

2020年02月(新小5)

2020年2月9日(日)。

 

SenkiChatのクライアントから、「サピックスの募集停止校問題についてどう考えるか?」の議論になりましたので、ファクトを整理しておこうと思います。

 

(1)元データ

2020年2月11日(火・祝)の入室テストの実施状況です。以下が元データとなります。しかし、これは単なるデータなので、これだけではあまり意味がありません。

 

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(2)分析

元データだけでは余り意味を為さないので、2019年7月実施の小4組分けテストのデータと掛け合わせてみます。クラス数が不明な校舎は「n/a」としましたが、なんとなく当てはめてみました。これにより、校舎規模との相関関係が分かります。なんとなく、中規模校に発生している問題。

 

 

尚、地理的分布は以下の通りです。募集停止校は四角で囲んであります。なんとなく、西高東低。

 

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(3)結論と仮説

サピックスの校舎規模については、よく、大規模校・中規模校・小規模校、と分類されます。しかし、厳密な定義は聞いたことが無い。仮に、大規模校(20クラス以上)、中規模校(10~19クラス)、小規模校(10クラス未満)、と分類してみることにします。

 

サピックスは他の大手進学塾(四谷大塚・早稲アカ・日能研)と比べて、最後発の塾。よって、校舎を「出店」する際には、綿密な市場分析をした上で、校舎規模を選択しているものと思われます。収益の最大化を図るためには、不動産賃料の無駄になる「空室」を如何に減らすかが課題となるからです。

 

今回の分析で明らかになったのは、「大規模校と小規模校では満杯になっていないが、中規模校では満杯になっている傾向がある」こと。

 

つまり、サピックスは、大規模校がカバーする最大規模の市場の次に位置する地域での需要増加速度を見誤った、ということになります。

 

「満杯になりそう」という情報が流れると、「席取りのためにとりあえず入室する」という層が流入するので、更にドライブがかかります。大規模校や小規模校でも満杯問題が発生すると、そろそろサピックスの母集団の平均的な質について疑義が出てきそうなものですが、それでもほぼ影響無いと言えそうです。なぜか。それは、サピックスの上位層には「平均的な質」は関係が無いことだからです。サピックスの視点からすると、「下位層が先に席取りをしたから、上位層が入れなかった」という課題があるのでしょうが、実際には上位層ほど情報収集が早くて動くのも早いので、サピックスの経営的には理想的な状態に入りつつあるのかもしれませんね。

 

・・・娘が所属する2022年組を境に「令和時代の中学受験」市場というものに質的に変化していますが、これまでの成功パターンが必ずしも通用するとはいえない、混迷の時代になるのかもしれませんね。

 

 

★現時点の立ち位置:

・資源配分比率:サピックス70%、中学入学後30%

①公文:数学K20・国語K100で冬眠【2020年1月から】

公文:英語GII/上位66%【2019年12月4日から】

③算数:塾カリキュラムでオントラック

④語彙:パス単5・4級+言葉ナビ上・下+ことば1200

⑤漢字:小5の深堀り中

 

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Posted by senki